Research
研究
生体医用光工学 / 光・画像計測工学 / 脳機能計測 / 生体モデリング
X線などによる非観血的な体内の可視化は,医療における診断技術に飛躍的な進歩をもたらしてきました.当研究室では,血行動態や酸素代謝などに代表される生体機能を,可視光や近赤外光を利用して計測する技術の研究を行っています.光による生体計測は,組織散乱の影響を大きく受けるため,散乱媒質中における光の挙動に関する理論解析や実験的検討に基づいて,生体組織の光伝播を正確にモデリングすることによって,新たな光診断技術の可能性を拓いて行きます.
生体機能を可視化する近赤外光イメージング
近赤外光は骨を透過し血液で吸収される性質があります.この性質を利用して,頭皮上に光ファイバプローブを並べ,脳が活動した部位で生じる局所的な血液量の変化を捉えることで,脳機能をイメージングすることができます.当研究室では,より高精度,高分解能な光脳機能イメージングを目指し,新たなハードウエアとソフトウエアに関する研究を行っています.
組織散乱のモデリングによる光生体計測・イメージングの高精度・高分解能化
光を用いた生体計測技術に共通する問題として,光が組織で散乱され,X線の様に直進することができないことが挙げられます.より正確な生体計測を行うためには,身体内部を光がどのように伝播しているかを知る必要がありますが,体外から実測することはできません.当研究室における研究の特徴は,高精細な生体組織のモデルを構築して,光伝播を正確にシミュレーションし,その情報に基づいてより高精度・高分解能な光生体計測やイメージングを実現する点にあります.